Scene :: 1 - 2

順平が思い出した内容を話すと、真人と女性はそれぞれ反応を示す。

真人 なんだか都市伝説が現実になったみたい。
それとも、現実に起こった事が都市伝説に変わった……
真人 ……なんてね!
女性 わたしも関係があると思います。
ですが……仮に事実だったとして、なのですけれど。
なぜ、都市伝説になってしまったのでしょうか……?
順平 投稿者が消息を絶っているのが原因かもしれません。
結末が不明なまま話だけが広がっていった結果でしょう。
僕達も手を打たないと、二の舞になるかと……
女性 でしたら、投稿主さんを真似してネットに何か書き込んでみませんか?
当時を覚えている人の目につけば、助言をもらえるかもしれませんし。
今だからこその新しい情報も手に入るんじゃないでしょうか。
真人 (力ずくで脱出口を抉じ開ける選択肢もあるけど)
(気取られずに私の行動を封じた怪異なら、一筋縄ではいかないかも)
(今は無事なネットを武器にするしかない……か)
真人 じゃあさ、アプリの通話機能も使ってみようよ!
あれもネットに繋げて使うでしょ。
通話の相手がこういう状況に詳しい、って条件はあるけどさ。
順平 詳しい人なら心当たりがあります。
通話機能が電話判定を受ける心配もありますが……

順平はメッセージアプリを起動させ、通話の発信ボタンをタップする。
結果は……無反応。何度タップしてもうんともすんとも言わず、最終的にはアプリが落ちてしまった。女性が提案するように、インターネットを ―― 何らかのウェブサイトを ―― 利用するしか打つ手はないようだ。

シナリオ独自パラメータ
このシナリオには、独自のパラメータが存在する

<ネット実況信用値>

・共鳴者が異界での体験をインターネット実況する判定に成功するたびに、成功数が加算されていく
・共鳴者たちの実況がどの程度ネット上の人々に信用されたり注目されているかを示す
・この数値が高まれば高まるほどネットを介して有益な情報が得られる
・しかし、同時に■■■■■■■■に■■■■■■■■■なり、■■■■が■■■■■■
・■■■■■■■■の■■■■の■■は、ネット実況信用値■■■■■■■■■■■

順平 通信機器を持っているのは、僕とお姉さんだけか。
女性 わたし、掲示板にカキコしますね!
順平 なら、僕はTwitterを使った方がいいかな。
手分けして情報収集しましょう。
真人 えー、なになに? 順平、Twitterやってたの?
順平 たまに映画の感想を呟いているんですよ。
独り言の壁打ちなので、拡散力は皆無ですけど……
順平 (タグを付けて、少しでも人目を引けるように工夫できないかな)
(反応が来るまでは検索をして、と――)

Dice roll

<ネット実況信用値判定>

推奨技能

『*交渉』『*幸運』
『電脳』『業界:インターネット』
『*交渉』『*幸運』『電脳』『業界:インターネット』

順平
電脳 Lv.2
D10 → 10(エラー・ダイス)
D10 → 7(成功)
エラー・ダイスにより「成功数-1」

成功数:0 行動失敗

ネット実況信用値:1(変動なし)
順平
電脳 Lv.2:D10 → 10(エラー・ダイス)/ D10 → 7(成功)
エラー・ダイスにより「成功数-1」

成功数:0 行動失敗

ネット実況信用値:1(変動なし)

順平の投稿に反応は無い。
拡散に有利なタグを使った割に、インプレッション数も伸びていない。
悲しい事に、弱小アカウントのバズ狙いデマだと思われているようだ。

Twitterできさらぎ駅を話題にする者も少なく、きさらぎ駅を題材にした創作物の共有ツイートばかりが並ぶ。気を取り直して大手検索サイトにアクセスするも、いかがでしたか系記事が非常に邪魔で、検索は全く捗らなかった……

順平 ただの無関心なら別にいいけど、馬鹿にしてる奴も居るんだろうな。
というか、『いかがでしたか?』の検索妨害、ほんとイラつく……
真人 まあまあ、そんな代謝かおしないでよ。
真人 実況……配信……だっけ。動画をネットに流してみない?
順平、やってくれる?
順平 ……僕が!?
配信なんてした事ないですし、正常に撮影出来るかも分からないのに……
真人 うん。だとしても、順平にやってもらいたいんだ。
私はやり方分からないし、そもそもスマホ持ってないし。
お姉さんのケータイは古すぎて無理そうだから……
今は君と君のスマホが一番の頼りなんだ。
真人 リアルタイムの動画なら信用されやすいはずだよ。
やってみる価値、あると思うな。
大丈夫! 順平なら出来るよ!
順平 …………
順平 真人さんが、そう言ってくれるなら。僕、頑張ります!
真人 決まりだね! じゃ、さっそく耳貸して。打ち合わせしよっ!
真人 (動画、私も一緒に撮ってほしいんだ)
(さりげなく……一瞬だけ映り込むのが理想的)
順平 ―― !
真人 (私は呪霊)
(知っての通り、“見える人間” と “見えない人間” がいる)
真人 (見える見えないの論争を使って広めるの)
(最悪、怪異も私も映らなくたって、恐怖の演出になる)
(拡散する恐怖。怖いもの見たさに群がるのが、人間でしょ?)
順平 ……名案です!

Dice roll

<ネット実況信用値判定>

推奨技能

『*交渉』『*幸運』
『電脳』『業界:インターネット』
代替技能 → 真人『魅了』
『*交渉』『*幸運』『電脳』『業界:インターネット』
代替技能 → 真人『魅了』

真人
魅了 Lv.2
D10 → 2(成功)
D10 → 2(成功)

成功数:2 ダブル/効果的成功

ネット実況信用値:3(+2)
真人
魅了 Lv.2:D10 → 2(成功)/ D10 → 2(成功)

成功数:2 ダブル/効果的成功

ネット実況信用値:3(+2)

順平の実況配信が始まる。



駅の周囲には灯りがほとんどない。
かろうじて線路沿いにポツポツと小さな電灯がともるばかりだ。視認できる範囲に人家などは無く、遠くに山があり、駅周辺には草原のような空間が広がっていた。
やがてホームにカメラが戻された時、一瞬だけ現れた人の形は……真人。

緊張か、恥ずかしさか。順平は一言も発しなかったが、移動に合わせて響く足音や風などの環境音が、決して合成などではない現実を伝えている。

やがて、配信サイトのコメント欄やツイートに反応がつき始めた ――

順平/真人 (来た……反応!)
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